本日の学びは【自惚れるな】
2021年11月16日
20.06.10
広報支援 
広告代理店とテレビの関係について色々な話を聞くことがあると思います。
では、実際広告代理店とは一体何を指すのでしょうか?
Webや雑誌などの広告代理店は純広告を出稿したり、広告の運用を行うことが主です。
テレビにおける広告代理店の場合は、クリエイティブの制作、そしてテレビ局やプロダクションとの交渉や企画の進行も行うという重要なポジションを担います。
以上の事から
「力関係がはっきり分かるのがテレビ業界である。」
といっても過言ではありません。
インターネットの広告代理店等は運用のうまさなど様々な要素を求められますが。
テレビにおける広告代理店の力関係と言えば、一言で言うと”買い付けの力”です。
これは“どのテレビ局に出稿できるか”“どうテレビ番組に出稿できるか”です。
こちらは一般的な解釈ではありますが、ここに目をとられ過ぎてしまうと、今御社に適切な広告代理店を選ぶことからは大きく離れてしまいますのでご注意ください。
その理由を説明しましょう。
広告代理店が持つ力と言うものは主に3つあります。
1つはテレビ局との関係。
直接テレビ局とやりとりしている広告代理店の方が融通がきく上に出稿費用が安くなります。
これは重要な要素の1つではありますが、最も重要な部分かと問われるとそうではありません。
残りの2つが肝心です。
1つは「プロダクション」いわゆる「芸能事務所」との“関係”。
もう1つは「制作機能」の部分です。
これはCMで使用できるタレントやイメージキャラクターとの契約内容条件に大きく影響され、そしてコストの部分にも大きく影響します。
業界の特徴を理解してない広告代理店が非常に多いのがテレビ業界の悪いところでもあり、一般的に知られておりません。
上記を間違えてしまうと後々の広告戦略にも大きく影響してしまいます。
そこについてお話しましょう。
テレビにおける広告出稿、特にテレビCMについて最も注意を払わないといけない部分は”制作動画の著作権”になります。
基本的に著作権は制作会社もしくは広告代理店が持つのが一般的ですが、多くの企業は制作したものが納品されると出稿した企業に著作権があると思いがちです。
もちろん契約内容や関係に左右されるものであるので、一概に全てがそうだとは言い切れませんが、実際問題、制作著作権における問題が最も多く、だいぶ後になってからも噴出する問題です。
例えば某携帯会社のCMで、「同じキャストなのによくCMが変わるなぁ」と思う事はないでしょうか?
単純な話、「制作著作権が切れたためその権利を更新している」のが答えです。
タレントとの契約は一般的には“3ヶ月毎=3ヶ月1クール契約”が通常です。
制作著作権が切れたから更新したり、契約し直す。
そのような理由からこういったCMは繰り返し出稿されています。
では逆に
「著作権が永久に解放されるケースはあるのか?」
と聞かれると、実際に存在します。10年以上変わらないこともたくさんあります。
これは我々の業界でいうところの“勝ちCM”と言われるものです。
我々の業界の中の”勝ちCM”の1つに「タケモトピアノ」と言うものがあります。
皆さんもご存知でしょう。わかりやすいキャッチコピーであり、何年も変わらない映像、変わらないあのままのCM。
このCMによってタケモトピアノを覚えた人は何人いるでしょうか?
極論ですが、日本国民全員が知っているのではないでしょうか?
それがタケモトピアノです。では、
そのタケモトピアノのCM制作料はいくらかかっているだろうか?
答えは「この10何年0円」である。
何年も昔に作ったこのCMの制作料のみが唯一の制作における出費です。
これだけで3ヶ月に1回制作を更新する会社とどれだけ“コストの差”が出るでしょうか?
実際どのくらい差が出るかについては、また別の機会に算出します。
今回はテレビ/テレビCMについて第1回目をお送りしました。
ご質問やお悩みなどどんどんお送りください。
今後何らかの場でお答えしていければと思っています。