本日の学びは【自惚れるな】
2021年11月16日
20.12.16
マスコミ 
先日、大手企業との打合せで新聞広告について質問がありました。
私がPR業界に携わってから新聞でのPRに関わる案件はほぼ皆無です。
では、新聞紙への広告出稿をおすすめするかと聞かれた場合、答えは決まっています。
答えは、「新聞広告は難しい」。
新聞広告は他のメディアへの広告出稿に比べると、企画力がかなり必要になってくるため、一筋縄ではいかないのです。
たとえば、2018年末に幸楽苑が出した新聞広告「二億円事件」をご存知でしょうか。
https://www.oricon.co.jp/news/2152324/full/
これは、それまで年末年始営業をしていた幸楽苑が、従業員への働き方改革を行うべく実施した施策を世の中に広く伝えることを目的として出された広告です。
本来営業していた年末年始の期間に見込まれていた売上二億円を失うということから「二億円事件」と名付け、企業としてのあるべき姿を発信し、とても話題になりました。
こちらの幸楽苑のように、新聞紙の一面をすべて使ったメッセージ広告を出した場合、広告を出したその日だけでなく、その後広告自体がニュースになり長期的に話題をつくることができます。
企業としてのあり方を発信する広告の場合、新聞広告がとても相性がよいのですが、そうでない場合は広告出稿したことによる売り上げへの効果は実感しにくいのです。
むろん、このような企画は大企業が実施するもので、中小企業にとっては予算的にかなり難しいことは言うまでもありません。
やはり、新聞広告はネット広告やSNSでのPRとまったく別物であると考えるべきなのです。
もう一つ。
私が以前から懇意にしているある企業のエピソードをご紹介します。
その企業は富裕層向けの商品を展開しており、見込み客に直接リーチできるセミナーの集客方法を模索していました。
その集客する手段の一つとして新聞広告が候補に上がったそうです。
しかし、私はそれは得策ではないとアドバイスしました。
前述したように、新聞広告の料金は安くはなく、たった一日しか読まれないということを踏まえて企画を組まれない場合かなりの割高になってしまいます。
とは言え新聞の持つ権威性は偉大です。
新聞社から取材されることは、他のメディアに比べて企業の信頼度が増すことは間違いありません。
事実、弊社では自社をアパレル業界紙に掲載していただいたことで売り上げが倍増しています。
今回の結論は以下です。
現実的に考えると、新聞広告の出稿は「高い」。
しかし、広告出稿がきっかけで新聞を含むメディアからの取材が入る可能性があるため、それを狙うならアリ。
…というかんじです。