【編集者の頭の中第7回】サウナブームはなぜ起きたのか?

いま、世間は空前のサウナブームです。

 

これまで単なる歓楽街で飲食をして終電をなくした(主に)サラリーマンが利用していたサウナですが、最近はその利用のされ方が大きく変化しています。

 

そして、今後はサウナはさらに大きなビジネスになっていくことが予想されています。

 

その背景については様々な意見がありますが、私は昨今のサウナブームを「スマホをいじらないビジネス市場」が大きくなっていくからと分析しています。

 

現代社会はオンラインでどこでもスマホをいじることができる時代です。結果、スマホをいじらない時間はとても貴重なものになり、お金をわざわざ支払ってその時間を購入するようになってきているのです。

 

例えば、デジタルデトックス合宿が勃興しているのをご存知でしょうか。

 

これは、断食合宿と同様に数日間かけてスマホやPCに一切触れずに過ごす禁欲合宿のことで一泊2万円以上するものでも大変好評です。

 

かつては当たり前のように存在した「何もしないことをする時間」に対して、スマホが生まれたことよって値段がついてしまったのです。

 

たとえば、映画館も「スマホをいじらないビジネス」の1つです。

 

映画館はスマホの電源を切るのが当たり前なのに対し、家でNetflixを見る場合、どうしてもスマホを触りながら見ることができてしまいます。

 

つまり、現在の映画館は、単に映画を見る場所を提供しているのではなく、2時間スマホをいじらない時間を売っているとも言えます。

 

そして、サウナもこれと同じ位置づけになりつつあります。

 

現在、サウナブームを後押ししている存在の一つがスタートアップのITワーカーです。

 

彼らは常にスマホ、PCをいじっている時間が多く、常に「つながって」います。

 

そのため、「つながらない自由」をサウナに入ることで買っているのです。

 

また、何らかのカタルシスを得られるというのも大きな理由でしょう。

 

昨今、パーソナルトレーニングが流行っています。ダイエット以外にも汗をかき、困難を乗り越えたある種の達成感を得られることがその人気の理由です。

 

しかし、中には筋トレはキツいと考えている人も存在します。

 

彼らは、筋トレで汗をかいた達成感と機能的に等価な価値を得ようとしたとき、ジムではなくサウナでそれを得ようとするのです。

 

サウナで汗をかき、水風呂に入り、外気浴をするだけで多かれ少なかれ「なにかをやった気分」になる人は私だけではないでしょう。

 

現在コロナの影響で中止となった「チームラボサウナ」が盛況だった様子を見ても、今後もサウナはより市場を拡大していくのは間違いありません。

 

ちなみに、サウナとアートがなぜ融合したのかというと、サウナに入った後は心と体が整い、五感が研ぎ澄まされた状態になるため、その状態でアートに触れたときにより感覚が研ぎ澄まされ、アートが「体に入ってくる」という理由があるそうです。

 

このように、今後は「何かとサウナ」を掛け合わせる商品が増えていくでしょう。

 

たとえば、地域活性化×サウナ。

 

大きな川が流れる自然の中にテントサウナを置き、キャンプとサウナ体験を融合するコンテンツが日本各地で流行り始めています。

 

「キャンプ×テントサウナ」のような、全国どこでも開けるイベントが今後広がれば、そのイベント自体にスポンサーがつくため大きな市場を生み出します。

 

アーティストのライブを開いたり、飲み会の代わりにサウナで交流会を開くケースも出てくるでしょう。

 

いずれにせよ、サウナと何が掛け算されるのかは今後もぜひ注目していきたい所存です。