21.02.10

WEB/SNS 

clubhouseを“新たなSNS”と理解している限りビジネスで卓越することはできないという話

連日、ネットニュースやSNSではclubhouseの話で盛り上がっています。

 

今や、TwitterもFacebookもInstagramも、clubhouseのプロモーションツールになってしまっているきらいすらあります。

 

さて、タイトルの話です。

 

無料で読めるネットニュースでは、clubhouseを「音声版Twitter」「新たな出会いを生むツール」「有名起業家やタレントたちの話を気軽に聞けることで有益な情報を得られる」といった認識で済ませてます。

 

が、そういった認識にとどまっている限りはclubhouseを事実上これまでのSNSと大きな違いを見いだせないのではないでしょうか。

 

実は、clubhouseを含め、大型資金調達をしている海外の新たなWEBサービスが提案しているのは「○年後の社会デザイン」なのです。

 

たとえば、今や時価総額ランキングでトヨタを抜いているテスラは「新たなモビリティ社会」という“社会構想”に対して巨額の資金が集まっています。

 

つまり、クルマの設計や開発に対してVCやCVCが投資しているわけではないのです。

 

どういうことか。

 

テスラの「モデルS」はメルセデス・ベンツのプラットフォームを利用しており、一からパーツを作っているわけではありません。

 

つまり、それぞれのモジュール化された部品はほぼすべてが外注されており、とるに足らないものなのです。

 

テスラの価値は自動運転という“機能”にはないのです。

 

そうではなく、人々が移動を今よりも意識せずともできる社会、あるいは移動がシームレスになることで場所に縛られずに仕事やレジャーを楽しめる社会が今後起きるだろう、そのツールとしてテスラはクルマを開発している、という社会構想がテスラの価値なのです。

 

今やメガネやコンタクトレンズの普及で目が悪いという理由で日常生活で困っている人はかなり減りました。そして、私達はコンタクトレンズをしているという意識で普段生活していないはずです。

 

このメガネの例と同様に、いま自分が移動しているという意識を持たずに移動が実現する社会になるだろう、とイーロン・マスクは“博打”を打っているのです。

 

“未来はこんな社会になると思っている。なので、それを手助けするツールがこのアプリケーションなのです”という起業家のプレゼンに資金が集まっているのです。

 

つまり、巨額の資金調達に成功しているツールやWEBサービスに対しては、来たるべき社会への博打代として投資家はカネを払っているのです。

 

clubhouseの話に戻ります。

 

clubhouseは、開発国のアメリカではこんな説明になっています。

 

「Drop-in audio chat」

 

直訳すると、「立ち寄れる声のチャット」

 

 

これはどういうことでしょうか。

 

「誰かの会話を気軽に聞いたり、誰かと気軽に話せるツール」というのは単なる機能の説明です。

 

ではclubhouseは、どんな社会をもたらすでしょうか(そう予測しているでしょうか)。

 

それは、人々が常に耳にAir Pods Proをつけて、常に耳に情報が流れてきており、さらに気軽に自分もアウトプットできる社会です。

 

こうなれば、どれだけ離れた場所にいても、どんな人ともコミュニケーションが可能になる。

 

そういったコミュニケーションの新たな未来構想を同社はこのツールに込めているのです。

 

つまり、「耳に情報が気軽に入ってきて、気軽に誰とでも話す時代がこれからくる!」という“博打”に対し、各企業はどのように対応すべきか。

 

それが各社がclubhouseの台頭にうまく乗っかるための視点なのだと思います。

 

たとえば、音声専用の広告代理店なんかは成長するかもしれませんね…(ボソッ)